フォーク(両取り)は、チェスでいちばんシンプルな駒得の方法です。1つの駒で相手の2つ以上の標的を同時に攻撃します。相手は一手で1つの狙いにしか対応できないので、何かが取り残されます。標的の1つがキングならさらに強力です。まずチェックに対応するしかなく、2つ目の標的は次の手で落ちます。
どの駒でもフォークはできます。ナイトが有名なのは跳び方が読みにくいからですが、ポーン、ビショップ、ルーク、クイーン、キングまで、どの駒もよくフォークします。この多彩さこそ、集中して練習する価値がある理由です。
盤上でのフォークの形
白のナイトがc7に跳び込み、黒のキングがe8、ルークがa8にいる場面を想像しましょう。c7のナイトは両方のマスを攻撃しています。黒はキングを動かすしかなく、Nxa8でルークを丸ごといただきます。ポーンでも同じです。白のポーンをe4からe5に進めるとd6とf6を同時に攻撃するので、d6のビショップとf6のナイトの両方は救えません。
クイーンは8方向のラインでフォークするので、開けた局面ではもっとも危険なフォークの使い手です。チェックをかけながら、守られていないルークやビショップも同時に狙うクイーンの一手は、どのレベルでも勝負を決めるおなじみの形です。
フォークを見つける5つのチェックリスト
タクティクスの匂いがしたら、次の質問を順に確認しましょう。
- 浮き駒はどこ? 守られていない相手の駒をすべて挙げます。浮き駒はフォークの格好の標的です。
- キングはどこで、どんなチェックがある? チェックと別の攻撃を兼ねたフォークは、もっとも強制力があります。
- 1つのマスからナイトが跳べる位置に、標的が2つある? ナイトが攻撃するマスはいつも同じ色です。同じ色のマスに近くで並んだ2つの駒は、典型的なナイトフォークの材料です。
- 着地するマスは安全? フォークが成立するのは、フォークした駒がただ取られない場合か、取られても相手のほうが多く失う場合だけです。
- 標的を正しいマスに追い込める? 先にチェックや駒取りをして、フォークが待つマスへ駒を引きずり込めることもあります。
フォークが見落とされる理由
いちばん大きな失敗は、自分の計画しか見ていないことです。フォークのマスに気づいても、1つの駒に守られているからと外してしまう。その守り駒がピンされていたり過重負担だったりすることに気づかないのです。もう一つの見落としが、ナイトがキングとクイーンを同時に攻撃するロイヤルフォーク。ナイトはたいていどちらからも遠いマスから跳んでくるので、見つけにくいのです。
守る側の典型的なミスは、キングとクイーン、またはキングとルークを、同じ1マスからナイトが跳べる位置に置いてしまうことです。多くのフォークは見事な攻撃などではなく、不用意な配置への罰なのです。
フォークを見る目を鍛えるコツ
- ナイトの跳び方を逆から数える。 ナイトがどこへ行けるかではなく、相手の2つの駒を同時に攻撃できるマスを探し、そこにナイトが届くかを確認します。
- チェックを重視する。 チェックから始まるフォークは相手の選択肢を奪うので、ずっと成功しやすくなります。
- 交換してからフォーク。 フォークのマスが守られているなら、まず交換やサクリファイスでその守りを消せないか探しましょう。パズルの得点源は、たいてい2手がかりのフォークです。
フォークは多くの人が最初に覚えるタクティクスで、ずっと使い続けるタクティクスでもあります。テーマ別に解けば、頭の中に形のライブラリができます。次にキングとルークがまずい位置に並んだら、勝ちを決めるナイトのジャンプが目に飛び込んでくるはずです。










