モーフィーメイトは、チェスでもとびきりすっきりした決め手です。隅にこもったキングの前にはポーンが1つだけ。遠くまで利く2つの駒が、離れた場所からすべてを片づけます。ビショップがロングダイアゴナルでチェックし、ルークが隣のファイルを封鎖します。クイーンも派手な花火もいりません。あるのは幾何学だけです。
名前の由来は、速くオープンな攻撃の対局で知られるアメリカのプレイヤー、ポール・モーフィーです。この形を知れば、隅のキングが安全地帯ではなく標的に見えてきます。
最後の形
黒のキングがh8にいる、基本の配置です。
- 黒のキングはh8、h7には自分のポーンが残っています。
- 白のルークがgファイルを支配し(たとえばg1から)、g8とg7を押さえています。
- 白のビショップがa1-h8の対角線でチェック。たいていf6に着地していて、g7は空いています。
マスを数えましょう。h7は黒自身のポーンでふさがっています。g7はビショップとルークの両方が狙っています。g8はルークの利き。ビショップは遠すぎて取れず、黒にg7へ届く駒がない限り合い駒のマスもありません。これでメイトです。同じアイデアはどの隅でも使えるので、クイーンサイドならa8、bファイル、h1-a8の対角線を見ます。
この形ができあがるまで
モーフィーメイトがいきなり現れることはまれです。たいていロングダイアゴナルかgファイルの何かが取り除かれたあとにやってきます。よくある流れです。
- g7のポーンが駒取りかサクリファイスで消え、h8のキングの前にgファイルがぽっかり開きます。
- ビショップの利きをさえぎっているのはf6の黒のナイトだけ。取るか動かさせれば、対角線がチェックとともに突然開きます。
- キングが自分から隅に入ります。前のチェックをよける …Kh8 が多く、そのままこのパターンに飛び込みます。
- 反対側キャスリングのあとのルークリフトや単純な Rg1 で、最後の一撃の前にルークがgファイルに入ります。
gファイルが開いていて、キングがh8、自分のビショップがロングダイアゴナルを向いているなら、いったん止まって、ラインを開ける1手でメイトにならないか確かめましょう。
攻める側と守る側のミス
攻める側の典型的なミスは、ルークがまだgファイルにいないのにビショップでチェックすることです。キングはg8に逃げ、攻撃はしぼみます。順番が大事。まずルークをgファイルへ、それからビショップでチェックです。
もうひとつの落とし穴は、合い駒できるマスからのチェックです。遠くからのビショップのチェックは強力ですが、黒がg7や対角線上の別のマスに駒を置けるならメイトではありません。
守る側の最悪の癖は、反射的に隅へ逃げ込むことです。…Kh8 の前に、gファイルとロングダイアゴナルが両方開いたらどうなるか考えましょう。小さな工夫が大きく効きます。h6のポーンはキングにh7の逃げ道を与え、g7を守れる駒を残しておけばアイデアごと消せることがよくあります。
パズルで見つけるコツ
- 相手のキングがh8(またはa8)にいたら、まずロングダイアゴナルと隣のファイルを確認しましょう。この2本でパターンのすべてです。
- 自分のビショップをさえぎっている1つの駒を探しましょう。それを取るかそらす手が、本当の正解であることがよくあります。
- 近い親戚のピルズベリーメイトも覚えておきましょう。役割が入れ替わり、ルークがチェックしてビショップが押さえます。両方知っていれば、最後の一手にどの駒を使うか選べます。
このページの例題では、静かなルークの手から鋭いサクリファイスまで、対角線が開くさまざまな形が見られます。










