まわりにポーンも駒もいないキングは、鎧を家に忘れてきた騎士のようなものです。チェックはどれも決まり、チェックつきのフォークは駒得になり、メイトの網がどこからともなく現れます。このパズルでは、それまでのサクリファイスや不用意なポーンの手で開けた場所に引きずり出されたキングが登場します。そのつけを払わせるのがあなたの仕事です。
ここでは勢いが大切です。キングに隠れ場所がなければ、攻める側は駒を捨てても平気なことがよくあります。守る側には駒を戻す時間がないからです。
キングがむき出しのサイン
キングがe5に立っていなくても、危ないとわかることはあります。探すのはこちら。
- キングの前のマスにポーンが少ない、またはまったくない。
- キングへまっすぐ伸びる開いたファイルや斜めのラインがある。
- 守り駒が遠くにいるか、ほかの役目に縛られている。
- キングがすでにキャスリングの囲いから追い出され、3段目より先に出ている。
- 自分のクイーンが一手でキングにチェックできる。
いくつも当てはまるなら、強制力のある手から考えるのがほぼ正解です。
チェックを勝ちにつなげる
やみくもなチェックで勝てることはめったにありません。強いチェックは、キングを自分の駒のほうへ追い込む、テンポを稼いで新しい攻め駒を呼ぶ、フォークの準備をする、の少なくとも1つを果たします。浮いたルークも狙うクイーンのチェック、キングとクイーンをフォークするナイトのチェック、段に沿ってキングの退路を断つルークのチェック。こうした手を探しましょう。
ダブルチェックには特に注目です。キングが動くしかないので合い駒も駒取りも役に立たず、むき出しのキングには逃げ場が1つか2つしかないこともあります。ディスカバードチェックも似ています。1つの駒を動かすと別の駒のチェックが開き、動いた駒は何かを取ったり、メイトの網に加わったりできます。
勝ちを決める手がチェックではないこともあります。キングの最後の逃げ場を奪いながらメイトを狙う静かな手が、どのチェックよりも強いことがあるのです。チェックが尽きてきたら、そういう手を探しましょう。
よくある失敗
- キングを安全な場所へ追いやる。 チェックのたびにキングは動きます。自分のポーンの陰へ戻すのではなく、こちらの駒のほうへ動かしましょう。
- テンポを失う。 合い駒した駒が別の何かを攻撃していたら、一瞬で主導権を失うことがあります。
- 自分のキングを忘れる。 開けた局面は、お互いにとって開けています。チェックを連発する前に、相手に返しのチェックがないか確認しましょう。
- パーペチュアルチェックで妥協する。 チェックの繰り返しで引き分けが精いっぱいの場面もありますが、パズルならたいてい勝ち筋があります。まずそれを探しましょう。
実戦で役立つコツ
読み始める前に、キングの逃げ場を挙げる習慣をつけましょう。逃げ場が2つで、一手で両方押さえられるなら、もう答えが見つかっているかもしれません。まだ攻撃に加わっていない駒も呼び込みましょう。テンポを得ながら加わるルークやナイトが勝負を決めることはよくあります。そして強制手順を見つけたら、選ぶ前に最後まで読みましょう。クイーンを取る手より、メイトにする手のほうが上かもしれません。
解けば解くほど、守る側の局面が「苦しい」から「負け」に変わる瞬間に早く気づけるようになります。











